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性行為をしていないのに感染する性病トリコモナス

2019年09月10日
黄色のカプセルと葉

性病の大半は細菌や真菌・ウイルスなど原始的な病原体が原因になっているものが大半です。
しかし中にはこのようなくくりでは把握できない種類も存在しています。
例えば性器周辺の陰毛に特異的に寄生する毛ジラミなどもその一例ですが、卵などは肉眼でも確認することが可能なので例外的存在と言えます。
肉眼では確認できないだけでなく、細菌やウイルスなどと比較すると生物学的に進化した原虫も性病の原因になっていることがあります。
性行為が原因となって感染が拡大する原虫としては、トリコモナス原虫が有名です。主に性行為を介在して感染します。
トリコモナスが寄生すると特に女性では強い症状に見舞われる可能性があります。
反対に男性では感染しても無症状のことも多く、症状があってもせいぜい排尿時に泡状の分泌物が出たり軽い排尿痛が出る程度です。
この傾向は、無自覚のまま男性がトリコモナスの感染の拡大要因になっている可能性があることを意味しています。
ところで女性の場合の主な症状は、黄緑色の泡立った悪臭を放つおりものが観察され、性交時に痛みを自覚する場合もあるようです。
重症になると外陰部全体が発赤して激しいかゆみを引き起こしたり、尿道に炎症が拡大して頻尿などの症状も併発することがあります。

膣トリコモナスの治療はフラジールという、駆除剤を投与するのが一般的です。
フラジールにはメトロニダゾールという有効成分が配合されています。
メトロニダゾールは体内で代謝されてニトロソ化合物に変化し、トリコモナス原虫に取り込まれると細胞毒性を発揮し死滅させる効果を持っています。
メトロニダゾールを配合しているフラジールの治療効果が高いのは確かで、一回の服用で95%の患者に効果がみられるとされているほどです。
副作用として注意すべきなのは、アルコールの摂取です。
また副作用では白血球減少なども知られており、白血球減少による免疫力の低下で、カンジダ症を発生する可能性も指摘されています。

また、トリコモナスは性行為だけでなく、可能性は低いもののほかの経路での接触感染のリスクがあります。
例えばトイレの便座などは、水分が豊富なので暫くの間はトリコモナス原虫が生存することが可能です。
そのため感染者が利用したトイレの便座などの無防備に接触すると、トリコモナス原虫に感染するリスクがあります。
現に性行為をもたない年少女児でもトリコモナス症の発生があることからも、接触感染のリスクは想定しておく必要があります。